パソコンホームドクター アリンのブログ

東京都小平市を中心にパソコンの修理、設定、データ復旧を行っているパソコンホームドクターアリンと申します。パソコンの修理やHDDのデータ復旧、取り出しなど気が付いたことを書いていきたいと思います。
主にパソコン修理やネットワーク設定、プリンターなどの周辺機器設定をさせて頂いております。低価格で壊れたパソコンや外付けHDDからデータを復旧させる格安データ復旧サービスも行っております。
小平本店、国立支店、世田谷支店、練馬支店の4店がございます。

カテゴリ: パソコン修理

NECの一体型PC、LAVIE Desk All-in-one DA770/GAR PC-DA770GARのHDD取り出し作業について記事にいたします。
作業としては難しくないのですが、23.8インチのモニターを搭載した一体型パソコンなので重いです。また場所も取ります。大変なのはそこだけです。

まずは裏にします。大きいので大変です。
赤丸のネジをすべて外します。
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外しても、すんなりとは裏蓋が外れてくれないと思いますが
少し力を入れて引きはがせば外れます。ノートパソコンのようにヘラなどは無くても外せるでしょう。
ヘラがあればそれを使って持ち上げる方が良いのですが、裏蓋も重いので柔らかめのヘラでは持ち上がりません。硬めのヘラが必要です。
上手く持ち上げる事が出来れば、下のような状態です。HDDは左下ですね。
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見えているネジ、赤丸のところをを外したいのですが、HDDと基盤をつなぐSATAケーブルがあるので先にそれを外してしまった方が分かりやすいかと思います。
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SATAケーブルは右にずらします。硬いですが右に水平に外さないとケーブルが破損します。
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これでHDDが本体から外せます。
あとはHDDのケースをネジで外すだけなので写真は省きます。
DSCN4768

HDDの取り外しは簡単ですが、パソコンが大きく重いので、そこが一番大変だと思います。
最後に、いつも通りですが分解交換は自己責任でお願いします。
万が一のトラブルがあっても責任は負いかねますのでご了承ください。

少し前、ChatGPTがスゴイと話題になっていた頃、お粗末ながらChatGPTを知らなった私は、そんなにすごいのか、と思い試してみました。
たしかに大変自然で、これをAIが作っていると言われなければ分からないくらいの文章を返していてくれます。おお~すごいなと思いました。
ただ、少しマイナーな質問や細かい点ではまだまだ間違えていることも多く、答えをそのまま鵜呑みにすることはできないな、といった感じでした。
AIの進歩は目覚ましいものがあります。Googleレンズも初めて使った時は驚きました。
写真で撮った木や草、虫などが何なのかはもちろん、撮影場所の特定などには大変役立つものです。それと簡単な宿題を撮影すると、答えを出してくれるという機能も付いています。ただ、子供たちがこれを元に宿題をしてしまうと何の勉強にもならないので、必要な機能であったのか、要らないんじゃないの?とも思います。
ちなみに、算数ならば簡単な数式を解く問題だけならば答えが出てしまいます。
四則演算はもちろん、一次、二次方程式など、中学校の数学までも一部カバーしています。積分の問題を見せた時はさすがに答えが出ませんでしたが、いずれは高校の数学まで網羅するのでしょうね。
ちなみに私は積分はもちろん、二次方程式も間違えました。得意であったはずの数学でさえ中学1年生レベルまで落ちているようです。
見た目はおじさん、頭は子供のパソコンホームドクターです。

先日小平市のお客様から
『AIで絵を描いているんですが、どうにも遅くて、大きな絵も描けないんですが・・・』
といったご相談がありました。
続けて
『グラフィックスボードを変えないとダメなような気がしまして』
パソコンは1年~2点ほど前の物らしいのです。まだ新しい部類に入ります。
ならばCPUやメモリなどは足りているかな?グラフィックスボードを変ないと・・・とおっしゃっているということは大きめの自作系PCなんだと思うけど、どうなのかな?
などと色々考えながご訪問いたしました。

ご訪問させて頂くと、マウスコンピューターのG-Tuneシリーズ、マイクロATXタイプのパソコンですね。
ちょっと中身を見せて頂くと
CPUはRyzen7の5800
メモリは16GB
グラボはGTX1650
1TBのSSDと3TBのHDD
電源が700WのBRONZE規格
その他に無線LANボードが組み込まれているくらいです。
通常の使い方ならば十分です。
ただし、AIに絵を描かせるとどうにも遅いとの事。
『グラフィックスボードをRTX3060に変えようと考えているのですが・・・』
RTX3060ですか、上位の4000シリーズが出ているので、こなれてきていい選択だとは思うのですが、このパソコンは電源が700WのBRONZE規格。
「RTX3060は良いグラフィックスボードですが、電源がギリギリですね。足りないことは無いとは思いますが、せめてGOLD規格であれば・・・BRONZEなので」
BRONZE規格とGOLD規格であれば5%ほどロスが生じます。
簡単に言えば700W電源の場合、700×0.05=35 35WはBRONZE規格の方が供給できる電源容量が減ります。
それだけではなくGOLD規格の方が、良い部品が使われていることが多いので結果的に耐久性がある場合が多いのです。
『そうですか、電源を大きくすることはできますか?』
「今ついているのはATX規格の物ですので、大きいものに変えることはできます」
『大きい方がいいものですか?』
「そうですね、無駄に大きいものは不要ですが、この状態だと800WクラスのGOLD規格の物はほしいですかね」
『じゃあそれも変えてください』
そんな訳で、久しぶりにグラフィックスボードと電源の交換という作業を承りました。
グラボは玄人志向のRTX3060のもの。
電源はSeasonicの850WのGOLD規格のもの。良い物を選んで頂けました。

組み込んでご納品。
立ち上げでAIで初音ミクの絵を描かせてみると
『おお!早いですね。全然違います!』
「変わりましたか?」
『前は500じゃないとまともに動かなかったんですが、今は1000でも行けますね』
500というのは解像度の事か、何なのか分かりませんが、とにかく早くなったようです。
画面にはどんどん初音ミクの画像が出てきます。
時々、指が6本になりますが、それ以外はきれいなものです。
『ありがとうございます』
と言って喜んでくれたお客様。

しかし、こう見ているを自分のパソコンでもやってみたくなりますね。
あれ?そういえば、と思い自宅に帰って自分のパソコンを調べてみると
GTX1650
全く同じものですね。パソコンを新調した時に試しましょうか。

最後にマウスコンピューターのG-Tuneシリーズのパソコンケースは大変頑丈で重い。
しっかりした作りでたいへん良い物ですが、持ち運ぶのは一苦労でした。
持ち運ぶ機会なんかほとんどないので、良いケースだと思います。

パソコンホームドクターです。

今日はI-O DATA製、外付けポータルハードディスク「カクうす Lite」HDPH-UT1Wの分解について記事にします。

見た感じ、どこにもネジなどは無く開け方が分からないかもしれません。
この外付けハードディスクは全てツメでとまっています。
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全て側面の隙間にヘラなどを入れて外します。
これがめちゃくちゃ硬いのです。
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壊れるんじゃないか、と思うほどしっかりとまっており、かなり力を入れないとツメが外れません。
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すべて外れたら持ち上げれば取り出せます。
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ツメでとまっている所は全部で9個所。それも結構硬い。
こんなに硬くしなくてもいいじゃん、と思うほどしっかりしています。
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ハードディスクの台座もツメでとまっているだけですので、持ち上げて外しましょう。
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台座からも外した状態です。
あとはSATA部分の端子を手で外すだけです。
これは通常のSATA端子と同じく、引っ張れば外れるので写真は省きます。
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とにかく硬い。それだけです。
私はツメを壊すことはなく、うまく外すことができましたが、力加減を間違えればツメが壊れると思いますのでご注意ください。
最後に、いつも通りですが分解交換は自己責任でお願いします。
万が一のトラブルがあっても責任は負いかねますのでご了承ください。

NEC LAVIE Direct DAシリーズ GD212U/CF PC-GD212UCAFの分解、HDD取り外しとSSD取り付けを記事にいたします。

まずは液晶画面を下側にして寝かせます。傷つけないようにそっと寝かせます。
液晶側にはできれば柔らかい布や不織布などを挟んだ方が安心です。
寝かせることができたら底面のネジを外します。赤丸のところです。
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ネジが外れたら裏蓋を外します。
ヘラなどを差し込んでかみ合っているツメを外します。
ノートパソコンよりはしっかりしているので若干力を入れて差し込みます。
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全てのツメが外れると矢印のように、上に外すことができます。
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今度は背面部を外します。
赤丸のネジをすべて外します。
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外したらまたヘラを差し込みましょう。
ツメを外します。
パネルが大きく、重いのでしっかりとした硬めのヘラでないと外せないかもしれません。
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裏蓋が外れた状態です。
HDDは右側、SSDスロットが中央左寄りにありますね。
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HDDのSATAコネクタを外します。
テープでついているので優しく外しましょう。
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SATAが外れた状態です。
あとは上下についているネジを2か所外せばHDDが外せます。
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HDDがパソコンから外れた状態です。
HDD交換後は逆の手順で戻せます。
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次にSSDの取り付けです。
M.2の2280および2242が取り付けられるみたいですね。
ただし、ネジが無いので自分で用意する必要があります。
M.2の固定ネジはHDDのように統一された規格が無いのでちょっと厄介です。
ミリネジまでは同じなんですけどね。たま~に若干細さが違うものがあるので困ったものです。
このパソコンは一般的なM.2のネジが合いました。
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SSDにはヒートシンクを取り付けています。
3~4mm厚程度のヒートシンクならば取り付けできます。
逆に7mm以上になってくると裏蓋に干渉するかもしれません。
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ネジはストックの中からちょうどよいサイズの物があったのでそれでとめています。
合えば何でも問題ありません。
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最後に、写真だと分かりにくいのですが、大きいので大変です。
分解するのにも場所や労力が要ります。
ノートパソコンよりは頑丈にできているので、硬いですがツメが壊れることは無さそうなので多少力を入れても大丈夫でしょう。ですが、入れすぎるとツメが折れますよ。徐々に力を入れて試してください。

いつもの事ですが、分解交換は自己責任でお願いします。
万が一のトラブルがあっても責任は負いかねますのでご了承ください。

前回の続きです。
我が家の年季の入ったノートパソコン
CPU:Core-i3-2370M
メモリ:4GB
のCPUを交換してみようという記事です。
基本的にノートパソコンのCPU交換はできないので参考になる内容ではありません。
ブログの写真もそのあたりは適当に撮っていますのでご了承ください。

DSCN6657
最初からこんな写真ですが、両パソコンの裏蓋を外した状態です。
左がi3の我が家のパソコン、右が処分依頼のi7のパソコンです。
見た目はそっくりです。違いが見当たりません。CPUクーラーも同じです。ならばできるかな?という曖昧なスタートですが自分のパソコンなので、万が一があっても大丈夫です。
すでにHDDは外しています。
お客様のパソコンは処分依頼をされているのでHDDはデータが入っているのでしっかりと処分しなければなりません。

DSCN6658
このCPUクーラーを外します。ネジ4か所でとまっています。

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i7のメモリが8GBだったので今回はメモリも交換します。
CPUクーラーと一緒にメモリも外します。

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こちらも外したところです。

DSCN6665
こちらがSR0DPなのでCore i3-2370Mですね。
グリスはほぼ干からびています。

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こちらがSR0V0なのでCore i7-3632QMですね。
TDP35Wの最高峰ですね。同じ35Wの物なので良かったです。
ですが、ソケットが違うはずです。形は同じ988ソケットなので差し込むことはできますが電圧が違うんじゃなかったかな・・・同じSandy Bridgeならば良かったんだけどな・・・そんなことを考えながら調べますと
Core i7-3632QMの方がFCPGA988でCore i3-2370MがPPGA988
FCPGAは1.5~1.75V、PPGAは2.0Vのようです。
やはり電圧が違う。互換性はないようです。でもTDPは同じ。どうしようか。
ん~~~まぁ電圧が高いCPUから低いCPUに変わるので、壊れることはないだろうし、ここまで来たからやってみよう。
適当な性格のせいか、ここまでの労力を無駄にしたくないためかとりあえず交換して見る事にしました。

DSCN6669
すべて外した状態です。

DSCN6666
左がCore i7-3632QM 右がCore i3-2370Mです。
裏面のチップの形状が若干違いますね。

DSCN6670
あとはグリスを拭き取り、CPUを交換して、再度グリスを塗ります。
CPUクーラー側に付着していた古いグリスも拭き取りCPUクーラーを載せます。
メモリはメーカーは違いますが、同じ型番だったのでそのまま交換しておきます。

さてすべての作業が終わったところで電源ON。
電源は正常に着き、起動しました。
あれ?何も起きないのか?何かエラーメッセージやピープ音的なものもないの?
と思いましたが、あっさりと起動しました。
DSCN6672
CPUは正常に認識してくれています。
あまりにあっけないので拍子抜けしてしまいました。
何もなくてよかったんですが。

DSCN6679
1時間ほど使いましたが、問題ないようです。
CPUの温度も最高で73℃と正常の範囲内です。

互換性がないという情報は何だったのかよく分かりません。
2.0Vから1.5~1.75Vと下がるだけだから問題ないのかな?
正常動作も確認し、その後3週間ほど何回か使っていますが、問題なく動いてくれています。
起動も少し早くなり、Web閲覧などもかなりスムーズになりました。古いとはいえさすがi7ですね。

ちなみに我が家のi3のパソコンのSSDをi7のパソコンに付け替えただけでは起動しません。
OSがWindows10になっていますのでマザーボードの情報や構成が違うからです。
SSD交換だけで起動してくれればCPUやメモリの交換といった煩わしい事までもしなくて済みんですけどね。

今回の記事は参考にはされないことをお勧めいたします。
故障、不具合の可能性が十分あるので、当てにしないでください。
これほど古いパソコンのCPU交換をする人など私くらいでしょうから大丈夫かな?

お盆も終わり、皆さん行楽に行かれたでしょうか。
それともこの暑い中、どこかに行って寿命を縮める事もないので家でゆっくりされていた方も多いと思います。
私も一人ならばこの暑い中、どこかに行く気は無いのですが、子供は暑かろうが寒かろうが関係なくどこかに行きたがります。
暑さより遊びが勝っているのは子供らしいのですが、このくらい積極的にどこでも行くくらい活動的になったほうが若々しくて良いのかもしれませんね。
こんなことを自分に言い聞かせて、と言いますか、自分に言い聞かせなければなかなか動かないので、少し遊んできました。
遊んできたと言いますか、疲れに行ったような気もしますが・・・パソコンホームドクターです。

我が家では私のパソコン以外に妻が使うノートパソコンがあります。
7年ほど前だったと思うのですが、ノートパソコンが欲しいという妻に、お客様から廃棄予定のノートパソコンを修理して妻のパソコンとしました。
当時はまだまだ性能もソコソコよく、HDDをSSDに交換をしたら十分動いてくれました。
それがSONYのモデル名、SVE151B11N です。
CPU:Core-i3-2370M
メモリ:4GB
発売は2011年か2012年くらい。
という今となっては良く動いているね!と言われる代物になってきました。

最近はCPUがネックとなり、起動やネット閲覧だけでも時間がかかるようになりました。
ちょっとした作業ですぐCPUの使用率が100%。マウスポインタがグルグルマークに変わりちょっと待たなければ動きません。
もういい加減に買い替えるべきなのですが、予算の都合と、子供が気にっているパソコンのため、まだ使っています。
子供が言うには天板に刻まれているVAIOの文字がカッコイイらしいのです。どうでもいい事だけど気持ちはわかる。
そんなわけで未だ現役です。

7月の末ごろ、まったくの同モデルのパソコンが手に入りました。
手に入ったと言いますか、これも処分のご依頼品です。
HDDが故障してしまって動かない、もう新しいパソコンを買ったので処分をご依頼されたものです。
見た目はそっくりなので、おお、我が家のパソコンか、久しぶりに見たな
くらいの感覚です。
処分や故障依頼すらも少なくなってきたパソコンなので、他所で見るのは久しぶりなのです。
しかし、そこの本体にはCore-i7のシールが。
お?これはもしかして、高性能のモデルかな?
今はもちろん、当時もやや高価だったSONYのパソコンは高性能なモデルはあまり出回ってないのか、Core-i7モデル搭載の同品は初めて手にしました。
電源は入ります。BIOSも動く。典型的なHDD故障の状態です。
それならばCPUやメモリ、マザーボードなどは正常の可能性が高い。
妻のノートパソコンがショボくなってきたことを思い出しました。
あれ?これは交換ができるんじゃないの?
ふとそんなことを思い、交換してみることにしました。

ちなみにノートパソコンのCPU交換は基本的にできません。
全く同じものならばできますが、今回のようにi3からi7、それも世代もSandy BridgeからIvy Bridgeという違うものは基本的にできません。
このブログではそれをやってみようというわけですが、参考にはしないでください。
自分のパソコンですし、もうそろそろ新しいパソコンにしないとな、とも思っていましたので最悪、壊れてもいいかな?といった自分のものだからこそできるCPU交換をしてみましょう。
長くなったので続きは次回にいたします。

東芝 dynabook satellite T57/45MのhDD交換です。

かなり昔のパソコンですね。satelliteシリーズの修理は久しぶりなので記事にします。

まずは裏してバッテリーを外します。
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次に裏面の見えているネジ、赤丸のところをすべて外します。
各々サイズが違うものがあるのでどこのネジか分かるように保管しておきましょう。
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DVDドライブをスライドさせて外します。
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この下にもネジがあるので外します。
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裏蓋を外します。
どこでも良いのですがsatelliteシリーズは裏側のヒンジ部付近が比較的ゆとりがあるので外すのが簡単です。
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ヘラを突っ込み、押し上げます。
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あとはゆっくりと周辺をヘラで押し進めていきましょう。
全てのツメが外れれば、自然と裏蓋が外れます。
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裏蓋が外れました。
この時代のもの&ビジネスパソコンなのでNVMeの接続スロットはありません。
HDD交換と言っても、せめてSATAのSSDに交換するしかないでしょう。
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HDDはゴムできつく収まっているだけなので左側(HDDの下側)にずらしましょう。
DSCN3300

外れた状態です。
DSCN3301

あとは取り外せば良いだけです。
DSCN3303

難しい分解というわけではありませんので、チャレンジ精神旺盛な方はぜひどうぞ。
最後に、いつも通りですが分解交換は自己責任でお願いします。
万が一のトラブルがあっても責任は負いかねますのでご了承ください。

もう7月ですね。

毎日が蒸し暑くなり嫌な夏がやってきます。
スカッと晴れた夏空にセミの声、そのはるか遠くにはモクモクの入道雲という昔懐かしい風景は大変好きなのですがそんな良い風景を楽しむよりも、まとわりつく湿気と脱いでも脱いでも暑い気温にやる気も失せてしまいます。
せめて蚊がいなくなれば!
何なんですかね?あの虫は。なんで血を吸うだけでは飽き足らずかゆみまで残して去っていくんですかね?
何もしないのであればほんの僅かな血くらい分けてあげてもいいんですが、かゆみを残していくからなお腹が立つんですよね。病気も媒介するし、かゆみも残すし、そりゃあ嫌われ者ですよね。
どういう進化の過程で血を吸うようになったのか、知りたいものです。

相変わらずどうでも良い前置きが長いですが、本題はここからです。すいません。
先日、お預かりしたデスクトップパソコン。
最近動作が大変遅く、リカバリーしてSSDに変えてほしいとのご依頼で預かってきたパソコンです。
これは数年前に私がお客様に納品したものです。
当時はまだHDDのパソコンも多く、これもそういったパソコンの1台です。
リカバリーとのご依頼ですが、ネットやアプリ、プリンターなどのお客様がお使いの環境設定を終えた後、システムのイメージバックアップを作っておいたのでそれで復元をすることに。
もう何度もやっているのでお手のものですが、今回はちょっと困った事になりました。
いつも通り、システムイメージより回復を行いますが、1分ほどで
「バックアップファイルの 1 つが壊れています "0x8078002c" 」
というエラーが出て復元ができません。
あれ?バックアップファイルが壊れちゃったのか?と思いバックアップファイルが保存されているHDDを調べると、特に問題がないようです。物理的には問題がない、
ならばシステム的に壊れちゃったのかな?と思い、まぁ壊れちゃったというのであれば仕方がない。
たまたま保存してあった、同じパソコンのもう少し設定が済んでいない状態のイメージバックアップがあったのでそれで復元します。
こちらの方はまだアプリの設定等はしていないけど、仕方ないな、と思いながら復元を試みます。

「バックアップファイルの 1 つが壊れています "0x8078002c" 」
またお前か!

2つのバックアップファイルが同時に壊れることはあり得ないでしょう。
保存してあるHDDが壊れたのであれば分かりますが、それも壊れてはいないようです。
原因はなんでしょうか?
このエラーで調べてもあまり有力な情報は出てきません。
このエラー自体が結構マイナーなエラーの様です。
リカバリーをかけてしまえばいいかな?とも思いましたが、このエラーは物理的に何かがダメなような気がします。
それだとリカバリーをかけてもまた同じようなエラーが出てくるのか、出てきたとしてもまともに使えないのでは?と思います。

電源を疑ってみました。
電圧は正常のようです。
一応、別の電源につないで再度試みましたが、また同じエラーです。
じゃあメモリかな?
とりあえずメモリの抜き差し、で電源ON
「ビーッ!ビーッ!ビーッ!」
いきなりけたたましいビープ音。
かなり大きな音だったのでびっくりしました。
このパソコンはずいぶん大きい音がするようで、こんなに大きな音じゃなくても良いように思えますが・・・
メモリが壊れているのか?と思い別のメモリを挿してみます。
「ビーッ!ビーッ!ビーッ!」
またビープ音。
ん?
これはメモリスロットが壊れているの?
メモリスロットのホコリを払い、メモリもよく拭いて再度差し直しました。
「おお!動いた!」

なんとそのままイイメージバックアップから回復できてしまいました。
動作は正常です。
ですが、このままお客様にお渡しするわけにはいきません。
電源を落とし、再度メモリを抜き差し。
「ビーッ!ビーッ!ビーッ!」
ん~~~これはやはりメモリスロットが壊れているようですね。
何度か抜き差しすると動きますが、そんな不安定な状態では困ります。

ちなみにこのパソコンのメモリスロットは2本あり、メモリが挿さっているのは1本だけです。
つまり片方だけがダメなようです。
正常なもう1本のほうならば動くのですが、このままという訳にはいきません。
マザーボードの故障だろうけど、CPUという可能性もわずかにあります。

久しぶりにメモリスロットの故障に遭いました。
だいたいはメモリが認識されないことが多いのですが、復元でエラーが出るというのは珍しいですね。
しかもエラー内容は、「バックアップファイルの 1 つが壊れています」というまったく関係ないエラー。
新しいOSになっても変わらない、いつも通りのWindowsです。

ちなみにパソコンはお客様にご連絡をし、新しいパソコンのご購入で調整をしております。

前回の続きです。

お客様のパソコンのCPUが負荷をかけると大変熱くなる、内部的にはこれ以上ファンを大きくする、ヒートシンクを付けるといった物理的な変更は難しい。
じゃあパソコンの側面に穴を開けて、ファンを取り付ければ外気が入り冷えるのでは?
そう思って側面に穴を開けることにしました。

まずは設置場所を決め、ファンを取り付けるための穴をドリルであけます。DSCN5200

最初は細いドリルから徐々に太いドリルに変えていきます。
買っておいたファンガードの取り付け穴と同じくらいのサイズになったら終了です。
DSCN5203

次にファンと同じくらいの穴を開けます。
今回選んだファンは薄型の80㎜ファン。厚さは15mmです。通常の25mmですとCPUクーラーと干渉する可能性がでてくるので、薄めにしました。また、本当はもう少し大きい120mmか92mmサイズを考えていたのですが、穴を開けたことにより側面がゆがんでしまう、といった不都合が生じては困るため小さめを選びました。
80㎜であまり冷えなかったら92㎜とか大きいのにすればいいかな?という安易な考えでもあります。
まずはおおよその穴のサイズを鉛筆で下書きをして、これに沿って切り取ります。
DSCN5204

切り取るために使ったのがこれ。
エンジニアの鋼板切断工具、ハンドニブラーTZ-20です。
DSCN5205

始めにこのハンドニブラーを差し込める穴をあけます。
DSCN5206

あとはハンドニブラーを差し込んでひたすら切断します。
DSCN5207

結構力が要りますが、頑張って作業。おおよそのラインに沿って切っていきます。DSCN5211

ぐるっと1週、周囲を切り抜きます。
DSCN5214

やっと穴が開きました。
1時間近くははかかったでしょうか。
所々ギザギザしていますが、多少は目をつぶってください。
あとは切り口が鋭く、危険なのでやすりで簡単に滑らかにします。
DSCN5215

ファンガードを試しに置いてみます。
ぴったりですね。
ファンを裏側に置いてファン用のネジで一緒にとめます。
DSCN5216

ネジで固定するとこんな感じ。
DSCN5221

裏側。
あとはこれを本体に取り付けて、ファンをマザーボード上のファン用のピンに挿せばよいだけです。
DSCN5223

パソコンに設置するとこんな感じです。
まぁまぁうまくいったかと思います。
DSCN5225

さて、肝心のCPU温度です。
これが変わらなければ意味がないのですが、全く変わらないことは無いだろうと思い前回と同じ条件で2時間くらい負荷をかけ続けます。
その結果がこちら。
DSCN5241

温度は最大で77℃
別の測定ソフトでも79℃と前回より20℃近く下がりました。
しかも前回より部屋の気温が高いので、それから20℃とは十分です。
これならばお客様にお渡しできます。
SSDも3℃ほど温度が下がったのでパソコン全体が冷えているのは間違いないでしょう。

このまま30時間ほど耐久テストを行いましたが、最大で79℃までしか上がらず、十分と言えます。
頑張っただけの甲斐がありました。
それにしても結構温度が下がるものですね。ここまで効果があるとは思っていなかったので良い結果になりました。

穴あけ作業は思っていた以上に大変で、握力を鍛えるには結構きつい運動量になりました。おかげで翌日は腕が筋肉痛です。
できればもう穴あけ作業はしたくはないのですが、同じような事があったら穴あけによるファン取付を行わないとなりませんね。パソコン修理とは関係ない内容ですが、こういった変わった記事があってもいいですよね。

パソコンホームドクターです。

『データ保管用のパソコンが欲しい。だけど時々データの作成、Powerpoint、zoomなども使うから性能はソコソコの物で CPUはCore i5くらいのもので・・・』
昨年、そんなご相談をとある会社さんからいただきました。
データ保管用ならばデスクトップは必須として、ATXのタワー型パソコンがいいかなぁ、それにWDのNAS用HDDでも組み込んで、と考えておりました。
『設置場所はここに予定です』
そうおっしゃって見させてもらった設置予定の場所。
その場所はかなり狭く、ATXのタワーパソコンはもちろん、スリムタイプのパソコンですら置くのが難しいスペースしかありません。
『モニターとキーボード類を前に置いて・・・狭いですか?』
「そうですね、データ保管用ならばノートパソコンという訳にはいかないので、パソコン本体を置くスペースが必要です、せめてこのくらいのスペースが・・・」
そう言って何とかスリムタイプのパソコンが置けるスペースを確保してもらいました。
できればATXタワーがいいんだけどこれ以上は物理的に無理だなぁ、じゃあ小さいケースで探すしかないか。まぁ何とかなるかな?そう考えておりました。
ですが、小さいスリムケースになるとタワー型ケースより省かれるものが多くなります。ケースの条件としてHDDを設置できるスペースがあるもの、データ保管用なのでエアフロ―も考えなくてはならないので最低限パソコンの前か後に1個、できれば側面にもファンがあるもの。
DVDドライブも付いており、設置の場所の関係上、電源スイッチやUSBは上部にあったほうが使いやすいだろう。
そんな都合の良いパソコンがあるのか?と思い探しました。が、やはりありませんでした。
仕方がない、そんなケースを探して作成しよう。

そう考えて作成しました。
CPU:Core-i5-12600
メモリ:16GB
SSD:500GB
HDD:NAS用4TB
前にファンがあるスリム型ケース(Antec製 型番を忘れてしまいました、すいません)
とこんな構成です。用途としては十分でしょう。
ただ、ケースがスリムであるが故に、どうしてもCPUクーラーは大型の物が付けられません。
また、前面にファンが付いているとはいえ、ATXのタワー型パソコンよりは小さいものになってしまいます。また後部には無いのですが、電源から排熱できるからエアフローは取れているかな。懸念材料ではあったのですが物理的なスペースの話なので仕方がないか、と考えて組みました。
ケースには前面ファンのみで側面にファンが無いのですが、他のケースを探してもこれ以上条件に合ったケースが無かったため、そこだけ妥協しました。ですが、その妥協点が後から問題点となって浮かび上がってきます。

組みあがったパソコンがこちらです。
狭いケースの割には配線も邪魔をせず、きれいに仕上がったと思います。
DSCN5179

DSCN5180


蓋を閉じるとこんな感じ。
見た目は普通のケースですね。
DSCN5181

DSCN5183

組みあがり、正常に電源が入り、OSインストールを行ったところで耐久テストを行います。
CPUやメモリに負担をかけて、エラーが無く正常に動くか24時間以上テスト行います。
HDDは無駄に負担をかけたくないのでHDDはこの時点で取り外しています。

さてテスト開始。CPUとメモリに負担をかけます。
最初は15℃~17℃程度だったCPU(室温と同じ)ですが
2時間程度でここまで熱くなりました。
DSCN5184

CPUのコア温度が最大で95℃というかなり危険な水域です。
2時間CPUに100%の負担をかけっぱなしということは通常使用ではあり得ない状況ですが、それでも熱すぎます。頑丈と言われるCPUですが、さすがにこれでは壊れてしまうかもしれません。
ちなみに右側に見える39℃というのはSSDの温度です。このタイミングではSSDには負担はかけていませんが、それでも39℃という低温をみるとエアフロ―はちゃんと働いているようです。
つまり、CPUだけ熱いという事です。
近年のCPUはどれも熱が出るものが多くなりましたが、i5のCPUでここまで熱が出るとは思っていませんでした。また、ケースが薄く、小さめのCPUクーラーしか付けられないことと、側面にファンがない事も原因でしょう。妥協した側面ファン問題がここにきて見えてきました。
CPUクーラーがトップフロー型でなく、サイドフロー型ならばこんなに熱くはなっていなかったのでは?と思いますが、このサイズでのサイドフロー型は販売されておらず、また、トップフロー型のおかげもあってSSDは冷えているという理由もあると思います。
何にしろ、このままお客様にお渡しする訳にはいきません。

つまり、外部の冷えた空気をもっと取り入れることができれば良いわけです。
じゃあ最初から考えていた側面に穴をあけてファンを取り付ければ解決するのでは?となりました。

言うは易し行うは難しです。
答えはすぐ出ましたが、お客様のケースに穴をあけてファンを取り付けた経験はありません。
お客様のパソコンですが、まだ私が作成している段階ですし、万が一、失敗したら他のケースにするなり、他の方法を考えれば良いのです。やらなければできません。そんな訳でチャレンジしました。

長くなりましたので続きは次回にいたします。

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