12月ですね。
さすがに寒くなりました。
先週、ダウンジャケットを今シーズン初めて着ました。

ですが、こう寒いのに、子供はいつも飛び歩いて汗をかいています。
そういえば私も子供の頃は冬が寒いと思ったことは無く、夏だろうが冬だろうが晴れていれば外で遊んでいたのを思い出します。

布団から起きるのも覚悟が必要なくらい思い切って起きなければならないのですが
子供たちはバッと布団から起きてパジャマのまま部屋で遊んだりTVを見ています。
子供というのは寒さを感じないのでしょうか?寒いけど鈍いだけなのでしょうか?
どちらにしろおじさんになった私にはうらやましい話です。
冬は好きですがやはり朝晩の寒さには堪えるパソコンホームドクターです。

今回の記事はもう何年も前の事です。
日野市のお客様です。
もういいかな、と思い記事にいたします。

はじめは普通でした。女性の方から電話が掛かってきてパソコンが具合が悪いようだから見てほしいと。
具合が悪いようだから、とおっしゃっていたので自分が使っているパソコンじゃないのかな?ご高齢のご両親でもいるのかな?とおもいながらご訪問。

ご自宅に到着し、出迎えてくれたのは70代くらいの女性。
さっそくお邪魔させていただきます。
『こちらです』
と玄関から階段をあがり2階に。
2階の廊下を進むと一番奥の扉の前まで来ました。

トントン
とノックをされました。
誰かいるのかな?

『パソコンの修理の方が来たよ』
・・・・・シーン・・・・・
なんの返事もありません。
トントントン
再度ノック
・・・・・シーン・・・・・
やはり何の応答もありません。
・・・何かおかしいぞ?そう思いだしたのはこのあたりです。

トントントン
『いるんでしょ?パソコンの方が見えたわよ、ここを開けてちょうだい』
そうおっしゃってドアノブにガチャと手をかけると
『入ってくるな!!』
と中から大きな男性の声が。

『パソコン壊れたんでしょ。直さないと困るんでしょ。パソコン修理の方が来たから開けてよ』
するとまた中から
『頼んでないから帰って』
女性の方が
『でも、困るんでしょ。直してもらえばいいじゃない、開けてよ』
するとまた中から
『いいから帰れよ!』
と激しい口調で返事がありました。

少しの間、だれも話しませんでしたが、30秒くらいたって女性が一言、私に向かって
『すいませんね、ちょっとこちらで、お話しますね』
そういわれ、1階にあるリビングに通されました。

お茶を出していただき、少し重い感じで話し始めました。
『あの部屋にいるのは私の息子ですが、もう何年もひきこもっていまして・・・』
『最近は顔すらほとんど見せなくなってしまって、まったく部屋から出てこないんです』
『2、3日前にパソコンが壊れたようで、部屋で大声を出して怒っていまして・・・パソコンを直せば落ち着くかな、できればまた少しでも外に出てきてくれるかなと思いまして』
「そうなんですか、大変ですね・・・」
『お金もほとんどないはずですし、パソコンを買い替えることもできないはずですから、これを機会に少しだけでも部屋から出てきてほしいと思ってお呼びしたんです』
『なんかすいません、こんなことに巻き込んでしまって』
「それは構わないのですが、お部屋に引きこもって何年くらいたっているんですか?」
『もう15年くらいかしら?部屋からほとんど出てこなくなって5年ほどかな。前までは買い物くらいは自分でしていたんですが、最近はまったく部屋から出てこなくなってドア越しに話しかけている状態なんです』
『お風呂にも入っていないし、部屋の状態もどうなっているのか・・・』
これはかなりまずい所へ来てしまったようです。私のようなただのパソコン修理人には手に負える内容ではありません。社会福祉施設の方や社会福祉士といった資格を持っている方でないと難しいのではないでしょうか?
その旨をお話しすると
『社会福祉協議会や福祉事務所にも連絡してきてもらったのですが、やはり部屋から出てこなくて』
そういったプロの方がダメならば尚更私ではダメでしょう。
なんとか力になってあげたいとは思いますが、なんと声をかけていいのか。私はパソコンの修理はできますが人の心の修理はできません。
それから30分ほど、お話を聞きましたが、その間、2階のお部屋は火が消えたかのように静かで人の気配もまったくありませんでした。
これ以上はどうすることもできずお話だけ聞いて失礼させていただきました。

15年以上前はちゃんと会社員として働いていたとの事でした。
ただ、仕事がきつく、精神的に病んでしまってそれからずっとこの状態のようです。
お金を稼いでくる、というのは大変です。それは分かりますが、命を削ってまで仕事をする必要はありません。精神的に病む前に仕事をやめ、気分が落ち着くまでアルバイトでも派遣社員でもしながら社会と接点を持ち続けて生活はできなかったのでしょうか。
無職の期間が長ければ長いほど、社会復帰するのは大変です。もちろんそんな事は分かっているのでしょうけど・・・
年齢が高い人から亡くなっていくのが自然の摂理です。いつまでもこの状態が続くわけはありません。
8050問題を目の当たりにした1日でした。

未だにそのお客様のご近所を通るとその時のことを思い出します。
どうなったのかな?お部屋から出てきて、お仕事ができるようになったのかな?と
そうなれば良いのですが。