前回に続き、パソコンの品質について記事にしたいと思います。

前回、パソコンの寿命は5、6年くらい、ただ機械的にはまだ動く
高性能のパソコンならば手を入れればまだ使えます、といった記事を書かせてもらいました。

今回はパソコンの品質でも、時期によりパソコンの品質が違うという点を記事にしたいと思います。
これは私の主観ですが、ここ数年のパソコンより少し前のパソコン、2000年代後半から2010年くらいまでのパソコンが機械的に一番頑丈である気がします。
それは2020年製のパソコンと2007年ころのパソコンを比べてみると分かります。
見た目ではなく中身、特に基盤(マザーボード)です。
同じメーカーでも2007年くらいのパソコンの基盤(マザーボード)はコンデンサー等がたくさんついており、にぎやかです。
2020年のパソコンの基盤(マザーボード)はさみしいものです。必要なところ以外はできるだけ削除したといった感じになっておりスッキリした状態です。
もちろん、時代とともに不要なチップセットやコンデンサーは省かれたり、ほかのものに変わったり、性能が上がったりして要らないものは削除、変更しているとは思いますが、それにしても簡素です。
自作用の基盤(マザーボード)は今でも昔でも大きな差はなく、いろいろな部品が付いているので、2020年のパソコンの基盤(マザーボード)上のコンデンサーの多くが不要で削除した結果、簡素化したとは思えません。
コンデンサー少なすぎない?と思うほど簡素化されています。

さみしいことに日本の個人所得は2000年から2020年までほぼ横ばいですが、メイン生産国である中国の個人所得は3倍~4倍ほどになっています。
当然、人件費も上がるわけです。
どのメーカーももっと人件費の安い国で生産を行うなど対応はしていますが、世界の工場である中国にはまだまだ頼まざるを得ない。
本来なら日本の所得も上がってくれれば、パソコンの価格も上がられますが、ほぼ横ばいの状態では値上げもできません。でも生産コストは一番高い人件費が上がっている。
ならばパソコンの品質を落として、部品を少なくして少しでもコストダウンするしかないのでは?と思います。
残念ですが、これが現状なのではないかな、と思います。

実際、パソコンを修理していても2010年くらいのパソコンは結構頑丈です。
未だにXPやVistaを使っているお客様もいるくらいです。ネットワークにはつながっていないので良いのでしょうが、それにしても頑丈です。
それに比べて最近のパソコンは自作パソコン以外あまり長持ちしないいかな、といった体感があります。
使い方によるところも大きいのですが、もう壊れたの?と思うほど早く壊れるパソコンも多数出会います。
今後、日本の所得がずっと横ばいでしたらパソコンはどうなってしまうのか心配です。