蒸し暑い日々が続いていますね。
今年の夏は長くなるようですので、夏バテには注意しないといけませんね。
夏バテにはなったことがないパソコンホームドクターです。

先日ご訪問した青梅市の男性のお客様。
お電話口では
『パソコンの調子が少し悪いみたいなんだけど説明したいから来てくれる?』
そんな感じでした。
「どのような状態ですか?」
『とりあえず来てくれれば話すから』
いまいちよく分かりませんがご訪問いたしました。

青梅市の中心部から少し離れた単身者用と思われるアパートの一室にお伺いしました。
インターホンを押し、ご挨拶。
「失礼いたします。パソコンホームドクターです。」
『こんにちは、どうぞ』
30歳くらいの男性です。
通されたお部屋に大きいパソコンが何台もありました。
自作機のようですが、何台も自作をできるだけのレベルがある方からの依頼となるとややこしそうです。
そう思っていると
『え~と、これを見てほしいんですが・・・』
と言われ数枚の紙を渡されました。
なんだろう?と思って拝見させてもらいます。
・・・・・
そこに書かれてあったのはお持ちのパソコンのスペックです。
CPUやメモリが何とか、性能を表すベンチマークとかそんなものです。
『一番古いのは10年位前に作ったこのモデルです。Vistaの時代です。CPUはQX9650なので倍率と電圧、ベースクロックを変更して3.8GHzまでいきましたよ』
「はい・・・」
『これは2年くらい前のものです。R9-380XをSLIにしたんです。めちゃくちゃ処理が早いですよ。』
正しくはSLIでなくCrossFireですが・・・
『電源が足りなくなるのが怖くて1000Wの物を使いました』
『これは一番新しいものですね。水冷にチャレンジしてみました。キットとして・・・』
「あの、今日はどのパソコンが壊れているんでしょうか?」
『壊れているパソコンはないんですけどね』
「??」
『私はこれだけ色々パソコンを作れるんですよ。今ここにあるので5台あります』
「はい・・・」
『全部自作ですよ。その都度新しい事にチャレンジしてきました』
「はぁ」
『ベンチマークも結構すごいでしょ?これだけマークするのはそうないですよ』
「はぁ」
嫌な予感がします。
『これだけの技術をこのままにしておくのはもったいないと思いまして』
『御社で使ってもらえればと思って電話したんですよ』
「・・・・・えーと、パソコンを作りたいってことですか?」
『いや、これだけ技術があるなら雇えるでしょってことです』
「・・・・・そのために私を呼んだんですか?」
『まぁ、そうなっちゃいますけど』
さすがに少し頭にきました。
「すいません、私は今日、修理に来たんですよ。あなたをスカウトしに来たわけではないんですよ」
『でも、これだけできる人はそういないですよ!』
「いえ、できるとかできないとかでなくてですね、私は修理に来たんです。あなたのパソコンがすごいのは分かりました。あなたが技術を持っているのも分かりました。でもそんな事はどうでもいいんです」
『だからこの技術を生かして・・・』
「間に合っています。私にも作れます」
『でも、私は詳しいんです、おそらくあなた以上です』
「ならばご自身で起業されたらいいじゃないですか」
『雇えないんですか?なんでですか?』
「技術はどうでもいいんです。お客様のお宅に行くのに失礼があっては困ります」
『これだけ技術のある人間が来てなんで困るんですか?』
その後は色々と言い合いになり失礼をさせて頂きました。
さすがに人間性に問題があるとははっきり言えませんでしたが、遠回しにそのように伝えました。

出張費用のみ何とか頂いてきましたが、こんな事では弊社は赤字になってしまいます。
図々しいといえばそれまでですが、これで雇ってもらおうとは世の中を甘く見すぎているように思えます。
本当に色々と変わった人がいますね。